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【大蛇堂】313 扇屋の管狐(山梨・北杜市)

¥5,903 税込

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作品名:313 扇屋の管狐(山梨・北杜市)
作家:大蛇堂
サイズ:30×60(cm)程度
素材:布製

【妖怪説明】
武川村牧の原に伝わる。

牧之原の中程に扇屋の屋敷跡がある。今からおよそ200年余り前、寛政年間のことである。
扇屋はもとは久保田家であり事件ののち、扇屋となったという。久保田家は寛政以前は栄えていたが爲右衛門は職もなく都への憧れがあったため江戸へ出かけた。江戸では田舎者の彼を使ってくれる者もなかったが周りの反対を押切ってきたので変えることもできず、遂に吉原の扇屋の妓夫となった。

扇屋には花扇という美しい花魁がおり、いつしか懇ろになり夫婦になる約束をして共に一生懸命働いていた。花扇は手腕があり早く年期がとけ、いよいよ夫婦になることができるようになった。

しかし親親族が承認するか危ぶまれたため、先に爲右衛門は一人で帰国し準備を整えてから花扇を迎える約束をした。帰国して一族に賛成を求めたが一同は皆反対し、非常に困惑する。一方、花扇は江戸で支度を整え荷物を送りだし、自らは草履脚絆で慣れぬ旅路を甲州へと向かった。途中、爲右衛門をひとときも思わぬことはなかった。

爲右衛門もくるのを待ってはいたが、一族の反対をどうすることもできず困っていた。
親族はもし花扇がきたら爲右衛門は帰国の途中に病にかかり死んだとし、追い返す手筈にしていた。しかし、花扇から送り届けられた美しい衣服調度は惜しいため度々隠してくるのを待ち構えていた。

花扇が爲右衛門の家に着くと衣服を改め丁寧に挨拶した。すると家人は爲右衛門の急死を告げ、俄かに作った墓へ案内し「これが爲右衛門の墓だ」と告げた。花扇は泣く泣く墓前に跪き思い出を語るなど去ろうともしなかった。

ほとんど半狂乱の姿で元来た道を引き返したが、穴由橋のあたりで通りがかりの旅人から爲右衛門の死の偽りを聞かされ非常に憤る。
1本の小さな管をその旅人に托し、爲右衛門の屋敷に投げさせた。そして自分は橋から身を踊らせて川中へ飛び込んでしまった。

この管が狐となり爲右衛門の屋敷は焼け、彼は癪病となり悶え死に、ついに跡形もなくなった。そのあとへ他の村から左内という易者がきたが間も無く滅び、次に新犀というものは一時栄えたものの狐憑きとなり、その次の料理屋を開業したものは焼けてしまった。

また、花扇の荷物を少しでも使用したものはみな災難を被ったという。このために狐憑きとなり、或いは病気になった者は皆重体で苦しむかと思うとにわかに気分がよくなったりするという。寝ても急に大声をだして「何々どんお客様の煙草盆に火が無いよ」「早よーーね」などと江戸の言葉や花魁言葉で口走ったという。

「募る恋慕に花扇の悲哀 空の墓前に身を焦がす」

【参考文献】
『郷土研究第二韓 第一冊 口碑傳説集』北巨摩郡教育會 郷土研究部 「扇屋の管狐」より

【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

大蛇堂の妖怪掛け軸はフルデジタルの複製画です。
収納時はコンパクトにしまえて、必要な時に飾れます。
床の間にも最高です。

大蛇堂の他作品/過去作品は以下リンクより閲覧/購入可能です。
https://otonokeenoke.base.ec/categories/451069

「管狐展」の販売作品です。

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