1/10

【大蛇堂】大サイズ掛け軸4 甲斐怪総僧図

¥17,096 税込

残り1点

SOLD OUT

2022年5月8日 18:00 に販売終了しました

別途送料がかかります。送料を確認する

この商品は海外配送できる商品です。

作品名:大サイズ掛け軸4 甲斐怪総僧図
作家:大蛇堂
サイズ:50×80(cm)程度
★この掛け軸は大サイズ(約50 x 80 cm)の掛け軸です。収納袋が付属します。

【妖怪説明】
山梨のお坊さん妖怪が集合!

・蟹坊主(山梨・山梨市)
山梨市岩下町に伝わる。
長源寺は蟹沢の近くにあったが、この寺の住職はたびたび妖怪に殺害され行方不明となっていた。あるとき旅の僧がこの無住寺に泊まると、夜中に怪僧が枕元にあらわれ
「四足八足両眼天に差すときはいかに」と問答をしかける。
旅僧は「この蟹めが」と、枕元の大斧で切りつける。
手応えがあり怪物は逃げ去り、翌朝血のしたたりの跡を追っていくと谷の奥の洞窟で大蟹が背中を割られて死んでいた。
その後、この沢を蟹沢といい、蟹を追ったところを蟹追い坂と呼んだ。またこの寺を蟹沢山長源寺と号し旅僧を寺の中興の開山として救蟹法師といった。
この化け蟹の甲羅はいまでも寺に残っているという。
怪物の問答の言葉はほかに「両足八足大足二足横行自在両眼大差」などや、武器が斧のかわりに独鈷や錫杖を投げつけたりもある。また蟹の甲羅が二間四面、八畳敷き(約13平方メートル)で全身に毛があったなどとすることもあり、相手が化けガニで宮本たけぞうや沢庵、冗元法師が戦うものもある。

・ずず(山梨・上野原市秋山)
山梨県上野原市秋山に伝わる。
秋山の王の入りに〝ずずの田〟と呼ばれているところがある。
昔、百姓たちが粟をつくるために大刈りを焼いていた。一日中はたらき夕暮れになりそろそろ帰るかという頃「道に迷ったので一晩泊めて欲しい」と旅の坊さんが数珠を繰りながら頼んできた。百姓たちは人里離れた山の中だし、なんとなくあやしげなので「狐か狸が化けたものにちがいない」といって、数珠くり坊主を殺して大刈りと一緒に焼いてしまった。
それからというもの、日照りが続いたり、雨が何日も続いたりと作物がとれない年が続いた。
「なにか悪いものでもたたっているのではないか」「あの時の坊主は本物だったのでは」「きっと坊さんがたたっているにちがいない」などと噂が広まり、軽はずみに殺してしまったことを後悔して、ずずの田のあたりにお宮をつくっておまつりをした。
このお宮は今でも日吉山王さまとして残されている。

・妖怪281・むとう坊さん(山梨・韮崎市)
河原部村に伝わる。
江戸時代に蔵前院という寺に、天育という立派で頭のよいお坊さんがおり、これ以上学問の必要がないということで「無頭(むとう)」さんと呼ばれていた。
このあたりは塩川と釜無川が合流するところで、年中大水が村を襲っていた。むとう坊さんは田畑を流されて困っている村の衆(し)のため寺の境内を田んぼにして米をとっていたが、役人がやってきて「寺の米も税として納めろ」と言い出した。
むとう坊さんは「とんでもねえことを言う。オレは死んでも従わんぞ」と反抗すると、役人はしばりあげて牢屋に入れてしまった。
断食をして10日目にむとう坊さんは死んでしまったが、間際に「オレは幕府とお役人をのろってやる。死体は村の高台に埋めてくりょう」と言い残した。
この年の冬、八ヶ岳おろしが吹き始めた夜、役人が泊まっている宿の上に赤い衣を着て提灯をもったむとう坊さんが七里岩の上のほうから飛んできて宿を火の海にした。
それからというもの、役人が来ると火事になり、そのうち役人を泊める宿がなくなった。
村の衆は「ありゃあ、むとう坊さんの怨霊が火をつけえあいっている(つけて歩いている)」
言いあった。火事が村の衆の家に燃えうつりそうになるとむとう坊さんが両手を広げて火の勢いを落とした。
村の衆は七里岩の上に石塔を建て、毎年3月15日にお祭りをして火災がないようお祈りをしているという。

・妖怪296・矢坪の一つ火(山梨・山梨市)
山梨市矢坪に伝わる。
永昌院という寺に伝海禅現法印という坊さんがおり、裏山から火事をださないよう、悪い者がいては困ると村を心配し、毎日のように山の見回りをしていた。
昼間でも暗い山のため、提灯を持ち片手に長い杖をついて鈴の音を鳴らしながら山を歩いた。遠くからみると提灯がひとつ火に見えて、風に乗って聞こえる鈴の音で村人に安心感を与えた。
ある雪の日に伝海は腹をすかした熊に出会った。熊はこれから里にいって人を食うのだという。そこで伝海は「どうか、おれを食ってくりょう。ほのかし村へは行かんでくれや。坊主との約束を破ったらバチが当たるぞ」と言い、自分を熊に与えた。
村人たちは帰ってこない伝海を探したが行方が知れず、みな嘆き悲しんだ。そこで伝海の木像を刻んで永昌院の本堂に安置した。
次の年、また熊は里に降りようとした。すると、どこからか伝海が現れ
「おめえ、坊主の約束を破ったな」と杖で殴り殺してしまった。
雨や雪が降ると、木像の伝海の杖には泥がついており足も汚れていた。村人たちは「きっと伝海さんは今でもおらんとうのために、山回りをしてくれているに違えねえ」と話し合った。
時々裏山に提灯の灯のようなものがみえるため「矢坪のひとつ火」と呼び、伝海が見回っている合図だ、と思うようになった。
また、のちに矢坪の一つ火を狐のいたずらと思い、若者5人で探索するが正体がわからなかったとする話や、伝海は春雨の降る夜にいなくなったので木像をつくり火の玉がたくさん見える年は豊作になる、などの話がある。
永昌院には法印の供養塔があり、春の彼岸には供養祭が行われているという。

【都々逸】
「無頭 伝海 数珠繰り坊主 救蟹法師 甲斐の怪」

【参考文献】
『山梨の伝説』山梨国語教育研究会編 / 『甲州むかし話 下巻』山梨日日新聞社 / 『甲斐の民話』土橋里木 / 『山梨県の民話と伝説』土橋里木 / 『秋山文化協会版・秋山の民話』秋山村教育委員会発行

大蛇堂の妖怪掛け軸はフルデジタルの複製画です。
収納時はコンパクトにしまえて、必要な時に飾れます。

大蛇堂の他作品/過去作品は以下リンクより閲覧/購入可能です。
https://otonokeenoke.base.ec/categories/451069

「宮城の妖怪展 弐」の販売作品です。

※店頭ではシステム利用料分が割引されての販売となります。
※店頭販売価格は銀行振込のみ対応いたします。直接お問い合わせください。
※店頭併売品のため、品切れの場合はご了承ください。

商品をアプリでお気に入り
  • レビュー

    (1190)

  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥17,096 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      セール中の商品
        その他の商品
          CATAGORY